

なにを見ても、そのむこうに神さまがすけて見える人、
その人は神さまを知った人ですが、
なにを見てもその前に神さまが立ちふさがって見える人のほうがさらに上です。
~本文より~
もっとも読みやすい日本語で書かれた、もっとも深いイスラームの神さまのお話。
一語ずつ、ゆっくり味わいながら、お読みください。
「本書は12世紀シリアで活躍したスーフィー詩人アルスラーンの『タウヒードの書』を、イスラーム研究者であり、ご自身もイスラーム教徒であった中田香織さんが易しい日本語に書き起こして解説した神学書です。(略)『タウヒードの書』は800年以上前に書かれた古典でありながらも、そのメッセージは決して色褪せることはなく、現代社会に生きる私たちのほうが本書をより必要としているようにも思えます。」(序文・山本直輝)
《読者からの感想》
●今日から寝る前の一冊はこれかな。
●圧倒的な自由意志の無と予定説。これこそ真の信仰だと目から鱗。
●参考になった。絶対神というものの考え方が分かった気がする。
●「私には手がありますが、手のない人もいます。私に手があるのは私のせいではなく、その人に手がないのはその人のせいではありません。どちらも神さまが決めたことで、神さまが望んだから私には手があり、神さまが望んだからその人には手がないのです。(中略)じぶんが、じぶんのものなどひとつもない、小さくて弱い存在であることに気づいたとき、私たちは神さまの大きさに気づきます。」自分のものなど一つもない。そういう心持ちでいることは難しいけれど、自分のものなど何一つないと知っていれば、きっと人に対して優しくなれるのだと思う。
●とてもわかりやすい良い本だった。12世紀のスーフィーの本をわかりやすく翻訳したものだそうである。すべてのものごとや出来事の背後に神がいるということをわかりやすく説き明かしてあった。
●「確かな信仰とは心の静けさ」
信仰を持たない身でただの興味で読んだ本。そう、多分信仰に求めるものがあるとしたら、これなんだと思う。でも、無知だからこそ思う。語り口がやさしいだけで、めちゃくちゃ厳しい話だな、と(笑)。神様に出会いたくて読み始めたわけでは無いから、意味の理解はできても、それが自分の生活に繋げられない。その思考面白いのかな、と思いながらも、そういえば面白い面白くないとかつらいとか苦しいとかのしんどさに人間は(私は)悩んでいるんだなと思い知る。生きることは贅沢なことで、その分しんどいんだな、なんて。
●『やさしい神さまのお話』は、いかに自分が名ばかりのイスラム教徒なのか教えてくれた良書。定期的に読んではダメージ受けてる。
【出版社より一言】
本文2色印刷、仮フランス製本、やや小ぶりなサイズ感の鈴木成一デザイン室による美麗なブックデザインです。ご自宅の本棚の、手に取りやすい場所に置いて、一語ずつ、ゆっくり味わいながらお読みください。
きっと一生のうち何度も読み返す本になることと思います。