

「中田先生、なぜ人を殺してはいけないのですか?」
「人を殺していけない根拠などありません」
子どもたちの抱える普遍的な悩みにイスラーム学者が答えたらこうなった。
壊れた社会を生きていく上で、私たちが本当に知っておくべきこと。
●本書に寄せられた悩み(抜粋)
「なぜ人を殺してはいけないのですか?」
「大人がみんなクソに見えます」
「お金より大事なものなんてあるのでしょうか?」
「人間は本当に平等なんでしょうか?」
「選挙には行った方がいいですか?」
「友だちがなかなかできません」
「自分の家が貧乏だと感じることが多いです」
「勉強して将来役に立つことって何でしょうか」
「大学に行く意味がわかりません」
「運動が得意ではありません」
「容姿にコンプレックスがあります」
「セックスは何歳になったらすればいいのでしょうか?」
「人は死んだ後どうなるのですか?」
この本はただの人生相談の本ではありません。なにしろ、あの中田考先生が、相談に答えるのです。~本書「はじめに」より~
【書評】
●ガチガチの固定観念をゆるめるために、マジメな大人こそ読むべき本
「私は13歳の頃が人生でいちばん辛かったので、そのときにこの本を読んでいたら全部どーでもよくなって、イスラム教に入信していたかもしれん。そういう、たいへん危険な本であるため、学校の図書館には必ず置いたほうがいいと思います!」大原扁理(作家/隠居)
「刺激的だが露悪的ではなく、無遠慮だが無責任ではない。その絶妙なバランスで価値観を揺さぶられる心地よさを、クソとバカ…もとい大人にも子どもにも味わってもらいたいと思う。そして自分にとっての「世界征服」とは何だろう? と考えることで、人生というものを捉え直してみてほしい」瀧波ユカリ(漫画家)
《読者からの感想》
●歯に衣着せぬ物言いが痛快。改宗ムスリムである著者にとって、日本の常識や規範(あるいは法律や司法さえも)は西洋が近年ルール化したものに過ぎず従属する正当な根拠はないという考えは、ある意味で正しい。「世界征服」の意味は、要は世界を自分事と捉えることであり、タルムードの「自己を世界の中心に置け」にも通ずる。
●世界征服をしよう、可愛くなろう、人間は全員バカ。 このワードたちが印象的だった。これだけ聞くと意味がわからないと思うが、読めば納得できる中田考ワールドが広がっていて非常に面白い。 簡単な内容なのでサクッと読めるので常識に縛られた悩み事がある人に勧めたい。
●最初から最後まで笑いっぱなし。
●一神教の考え方・生き方を応用した水平思考の本だった。面白い。これだから読書はやめられない。
●とにかく笑えるのでお勧めしたい一冊🤣 学者さんタイプの人やぶっ飛んでる人たちの発想はユーモラスでホントに面白い。投げかけられる質問にはドライながら真理に忠実であり、途中途中、人間や社会への透徹した洞察力に満ちた指摘がなされているのが面白い。おそらく根底に本質的な信仰的要素や愛嬌みたいなものがあるから嫌味にはならないのだと思う。自分も世界征服をしてみても良いかも、とワクワクさせられる一冊だった
●世の中は矛盾だらけだし、大人のいう規範は滅茶苦茶だ。そのなかでどう生きるべきか、生きる意味なんかあるのかと悩み、自身の価値のなさにも悩む。わたしも13歳の頃はそうだった気がするし、今でもそうだ。世の矛盾を認め、大人はダメ、ただし子どもはもっとダメ(つまり人間はみんなダメ)という立脚点を示す本書は、そうしたキリのない悩みから解放してくれる可能性があるように感じた。13歳に読ませたい。
●「なぜ人を殺してはいけないのですか?」こう訊かれたらなんと答えますか? 深く考えるまでもなく、それは絶対駄目だと思いますよね。ところが中田先生、「人を殺してはいけない理由なんてどこにもありません」いやはや度肝を抜かれます。 勿論、だからといって人を殺してもいいと言っているわけではありません。 他にも中高生が持つ悩みや疑問に答える中田先生。イスラーム法学者であり入信されている中田先生の回答をきくと、悩んでいることも大した問題ではないように思えてきます。
【版元からひとこと】
本シリーズ続編『70歳からの世界征服』も、好評発売中です。
13歳以上70歳未満の方は、ぜひあわせてお読みください。
きっとこれからの人生、肩の力を抜いて、ゆるやかな気分で過ごせるはずです。