
第四章 お金に対する見方・考え方の変化(なるべく働きたくない人のためのお金の話)
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文=大原扁理
前章では、お金を「自分がよりよく生きるために必要なもの」という見方でとらえ、改めて考え直しました。
ここまで来ると、目に映るお金の風景がずいぶん違うことに気がつきます。
上京したばかりのころは、お金や、それを内包する自分の生き方について、何の考えもなかった。お金というのはぼんやりとしていて実体がなさそうで、理由はよくわからないんだけどそれを稼ぐためにしんどくても毎日働かなければいけない、そういうものでした。
隠居してから二年以上がたつと、私が付き合っていくべきお金の範囲がハッキリと見えてきます。するとお金が「何だかわからないけどそのために働かなくてはいけないもの」ではなくなってきました。自分に必要のないお金とは付き合わなくてもいい、という選択肢を手に入れたんですね。
お金はもう、私をいたずらに不安にさせたり、生活を脅かすものではありません。私が毎日を生きていくためのパートナーのような、対等な存在です。
ここまできて初めて、お金を大切にしつつも「私がどういうふうに生きていくかについては、お金にとやかく言わせない」という微妙なバランスがわかり、私の人生の舵は私がとる、というたしかな手ごたえ・感触が得られたように思います。
この章では、その後に起こった私自身のお金の使い方や、お金に対する考え方の変化を思い出し、書き綴ってみます。